薄膜測定
高度なモデルベース解析 (MBA) は、ZYGOが提供する、最新のコヒーレンススキャン干渉計測 (CSI) に基づくフィルム測定技術で、サンプルフィルムスタックの理論モデルをプロファイラから見た実際の測定信号と比較することによって機能します。この特許取得済みのテクノロジーにより、50〜2000nmの単層フィルムのトポグラフィーと膜厚、および基板のトポグラフィーを数秒間で同時に測定することができます。フィルムの特性評価に加え、MBAテクノロジーを使用して、反射時に生じる位相変化 (PCOR) を調整することで、異種材料の真のトポグラフィー測定を実行できます。
CSIの課題と可能性
CSIは、広範囲の非接触式表面トポグラフィーマップを提供します。これらの表面が透明な場合は、入射光の一部が表面を透過し、次の界面で反射する可能性があります。CSI信号のサイズよりも遥かに厚い材料の場合は、上面と下面の基板からの反射を区別するのは比較的単純です。

ただし、透明材料の厚みが1ミクロン未満になると、信号が重複し始めます。従来の信号解析手法はこの状況では失敗しますが、フィルムと、基板の両方の特性に関する情報が含まれた信号を解読する方法があります。
モデルベースCSI
ZYGOのモデルベースのアプローチが、この問題を解決します。ユーザーは、フィルムスタックの光学特性 (屈折率nと消衰係数k) を定義する事が求められます。システムレベルの校正情報を使用して、測定をシミュレートし、設定されたフィルムの厚みの範囲で可能なCSI信号のライブラリを作成します。次に、測定値を各ピクセルの信号ライブラリと比較して、膜厚の正確なマップ、および上面と下面のトポグラフィーを作成します。

提示されたアプローチのための測定フロー。ユーザーが実行した手順が緑色で表示されます。
この方法は、非接触、エリア測定であるCSI測定の主なすべての利点を維持した測定を提供します。
高スループット: ミクロンを超える厚さ範囲でも10秒未満で測定でき、フルフィールドのデータを取得できます。

柔軟かつ精密で、幅広い倍率に対応し、ZYGOの全ての対物レンズと互換性があります。膜厚の値は、ナノメートルレベルの2桁以上の倍率で安定しています。
